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2007_08
13
(Mon)22:59

04:繋ぎとめるもの

Category: お題
ぷるる……ぷるる……
携帯電話が鳴った。

『遊ばない?』
『暇だから一緒に付き合ってよ』
『今夜チャットしようよ』

メールが来た。
あたしの友達からだ。

部屋の中では孤独を感じるけど
こうしてメールが届くと
独りじゃないと思えて安心できる。

あたしと友達を
繋ぎとめる手段。
2007_08
13
(Mon)00:08

06:明日のこと

Category: 小説
寒さが身に染みる中、涼子は友達の真咲に電話をかけていた。
明日行われる高校入試に対する大きな不安を紛らわせるために。
最悪なことを考えるだけで、勉強に手が付かず負の感情が心の中に溢れ出していた。
「いよいよ明日だね……自信ある?」
涼子が訊ねると、真咲は不安を交えて答える。
「無いけど全力を尽くすしかないわ、今まで勉強をしてきたんだから大丈夫だって」
「そこまで言えるあんたが羨ましいよ、私なんか落ちたらどうしようって考えちゃう」
「やめようよ、縁起でもないことを考えるの」
真咲ははっきりとした口調で言った。
「受験合格した後の生活を思い浮かべてみなよ、新しい友達に囲まれて遊んだり
好きな人を見つけて告白したり、想像するだけで楽しいじゃない」
「真咲……」
「暗いことじゃなくて明るい未来だけを考えるの、あんたは心配性過ぎるのよ」
涼子は何度も瞬きをした。
涼子自身高校入試に落ちることに考えが傾き、楽しいことを想像するのを忘れていた。
落ちるために今まで我慢してきた訳ではない、自分が社会に出て夢を叶えるために
嫌いな英語を克服し、得意な国語・理科の得点を伸ばしてきたのだ。
ここまで努力してきた事には変わらない事実。
明日に対する不安は消えないが、それでも全力を尽くさないとならない。
「そうだよね、もっと楽しいことを考えないとだめよね」
「そうよ、辛いことを考えていると現実になるわよ」
「分かった……ごめんね話に付き合わせて」
「良いって、わたしと気持ちが一緒だって分かってほっとした、明日頑張ろうね」
涼子は「じゃあね」と言い、そっと電話を置く。
「よし、明日のために最後の追い込みをしよう」
涼子は足早に自室に戻り、再び勉強に励んだ。
明日後悔しないために。

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