2007_08
17
(Fri)22:36

01:冷たい刃先

Category: 小話
「ごめん、気持ちは嬉しいけど
 俺、他に好きな人がいるからさ」
アタシは目の前で言われた言葉によって全身が硬直した。
ずっと前から好きだった相手に勇気を出して告白したのに、結局玉砕。
せっかく育んできた気持ちが
恋する思いが
全部アタシの体の外に飛んでいってしまった。
「……そう、分かったわ、言ってくれてありがとう」
アタシは泣きたい気持ちを堪え、相手に言った。
そしてアタシは背を向けてその場を去った。走っている途中涙が止まらなかった。
よく「例えだめだったとしても、想いを伝えられたのだから良いじゃないか」と言うが、そんな簡単に割り切れるものではない。
冷たい刃先が、アタシの心に突き刺さって血を流していた。
恋を失った痛みは簡単に消えない。