2012_07
07
(Sat)21:15

風紀委員と七夕の日

Category: 小説
七夕の夜
空は生憎の曇り空だが、三人の男女は庭で七夕の準備をしていた。
「何で君がここにいるの?」
優は隣にいる哲に軽蔑の目線を送る。
「良いじゃないですか」
哲は毅然とした態度で返した。
哲は明美が招待したのである。
「ちょっとやめてよ、哲くんに失礼でしょ」
明美は優に注意した。
優と哲は相性が悪く、会っただけでも険悪な空気になる。
「僕はてっきり高橋さんか翔太くんが来るのかと思ったよ」
「二人は予定が合わなかったの!」
明美は厳しく言った。
幼馴染みの翔太は部活で疲れており、まどかは就活で来られないという
「お姉ちゃん、お兄ちゃん、小野さん、ご飯できたよ」
良く知る声が庭に響き、三人の男女は振り向いた。
エプロン姿をした緑だった。
「おっ、できたか」
優は振り向いた。
「今日のご飯は何?」
優の問いかけに、緑は笑顔で答える。
「お母さんと一緒に作った七夕版のちらし寿司とケーキ!」
緑の答えに、優の表情は明るくなった。
「楽しみだな、緑の料理美味しいしね」
優は部屋の中へと戻って行った。
「まだやる事があるから先に行ってて」
「早く来てね、ご飯冷めちゃうから」
「分かったよ」
緑は優に続く形で部屋に行った。


庭に二人きりになり、明美は哲に申し訳なさそうな表情を見せた。
「ごめんね、哲くん、嫌な思いをさせたわね」
明美は優の代わりに謝った。
「優には後でちゃんと言っておくから」
「気にしてませんよ」
哲は穏やかに言った。
「黒崎先輩のことは知ってますから、慣れっこです……それに」
「?」
哲が急に黙ったと思えば
哲は明美に両手を回した。突然のことで明美は困惑した。
「ちょ、哲くん!?」
哲の体温が明美の体に伝わってくる。
明美の頬は紅潮した。
「こうして二人きりになれましたしね」
「もう……」
恥ずかしい気持ちになったが、明美は哲の体に手を回した。
誰かが来てもお構い無しである。
「大胆になったね、哲くん」
「明美先輩のお陰です」

こうして七夕は過ぎていった。


本日は七夕ということで
七夕の短編を書きました。

コメ返し>
鷲尾飛鳥さん
こんばんわ、詩の方読んで頂き感謝します。
鷲尾飛鳥さんの詩の方を拝見しましたが、どれも文体が綺麗で良かったです。
中でも「小さなふれあい」が心に残りました。
コメント有難うございます。

タグ:七夕