2013_12
25
(Wed)21:28

私のクリスマス

Category: 小話
輝宮まりあ(かがみやまりあ)のクリスマス前の話です。
宜しければどうぞ



高等部二年での授業を終え私は教材を自分の机を置いた。
「ふう……」
私はため息をつく。
次は授業が無いので、中等部一年のテストの採点をしないとならない。
教材を片付け、私は引き出しからテストの束を出した。
教師というのは何かと忙しいと思う。
「今度クリスマスだね、プレゼント決めた?」
「ううん、まだなの」
外からは女子生徒が雑談を交わしていた。
……もうすぐクリスマスか
赤ペンを走らせながら私は考えた。

私の周りでもクリスマスの話が出ている。
碓氷先生は銀河先生にプレゼントを渡すことを約束し、薬雛(やくひな)先生はクリスマスバージョンの薬を作るとはりきっている。
ただ飲む勇気は無い、何故なら薬雛先生の薬は副作用があるからだ。
烏丸先生は過ごす相手がいないらしく「クリスマスは寂しい」と呟いている。

王先生は教師が集まってクリスマスパーティーを開くと言っている。
私はそのクリスマスパーティーで嶋先生と一緒に手作り料理を振る舞う予定だ。

「輝宮先生」
男子生徒の声がして振り向くと、櫻庭くんが立っていた。
「どうしたの?」
赤ペンを置き、私は櫻庭くんの方に体を向ける。
「実はですね、この数式が分かんないんすよ」
櫻庭くんは持参した教科書を開き、指を差した。
明日、高等部一年の数学の授業では小テストがある。
櫻庭くんはその対策を兼ねて聞きに来たのだ。
クリスマスよりも、今は生徒と向き合う方が大事だ。
「ここはね……」
私は櫻庭くんに丁寧に説明をした。
説明を終えると、櫻庭くんは「有り難うございました!」と元気良く礼を言い、職員室を後にした。
櫻庭くんのテストの点が良くなることを願いたい。
クリスマスまではまだまだ気が抜けないなと思った。