2014_04
22
(Tue)20:16

真逆なセカイ~元に戻って……~

Category: 日記
「ええっ、そんな事があったんですか?」
生徒指導室に星野さんの声が響く。
「そうなのよ」
私は静かに言った。

私と星野さんは朝早くから知恵先生に呼び出され、元の姿に戻ることができた。
知恵先生は「今度は失敗しないのですよ、にぱー☆」と可愛く語っていた。

当分発明品には関わりたくはないが
私は私で、星野さんは白いヘアバンドが似合う女の子に戻ったからよしとしよう。

私は今星野さんに、昨日の出来事を説明した。
言っておかないと小野くんへの対応に困るからだ。

「哲くんらしいです。彼ならやりますね」
星野さんは自信あり気に語る。
私が想像した通り、小野くんは星野さんを大切に想っているのだ。
「登校したらお礼しておきます」
私は黙って聞いていた。
星野さんを見て、私は思い出していた。
昔は片想いの人がいたが、小野くんのような人ではなく、人を利用しているだけの最低な人だった。

だからこそ星野さんは良い相手に会ったなと思った。

「星野さん、小野くんと仲良くね、先生はそろそろ行くわ、服装のチェックお願いね」
私は言った。
朝の仕事もあるから、職員室に行かなくてはならないし、星野さんも風紀委員の仕事がある。
「分かりました」
星野さんは素直に返事をした。
星野さんは私に合わせて黒のスーツにしてくれたので安心した。
やっぱりこっちの方がしっくり来る。
学生もいいが、それは過去の話だ。人に成り代わるものではない。
生徒指導室の扉を開き外に出ると「輝宮先生!」と星野さんの声が飛んできた。
「輝宮先生にも素敵な相手が見つかることを願ってます!」
星野さんは笑った。
恋人がいない私に彼女なりの気遣いだろう。
「ふふっ、有り難う」
私は笑って返した。

こうして私と星野さんは、それぞれ元通りの日常に戻ったのだった。

騒ぎにならないで良かったとほっとした。